宮崎 東明 漢詩集 その5
よく晴れた春の日は気ものどかに、杖を曳いて野崎観音に お参りした。 境内から見おろせば、遠く大阪城はかすみ、淀川の流れも望まれる。 それに黄色く咲いた菜の花が、青々と伸びる麦畑に交じって美しく、 摂津河内の平野が一目で眺められることは何とうれしいことであろうか。
この詩の構造は平起こりの七言絶句の形であって下平声十一尤の韻のうち、悠、 流・収の字が用いられている。