宮崎 東明 漢詩集 その7
夜になって雨もあがり田園一面に露が白く月の光に輝いている。皎々と中天にかかる月を眺めながら、とめどもなくいろいろと物思いに耽っていると夜は静かにふけてゆく。 年々仰ぎ見る月の姿はかわらないが、人の世の事は刻一刻と移り変わって行くのは何と気の毒であわれなことであろうか。
この詩の構造は平起こりの七言絶句の形であって下平声一先の韻の、天、 眠・遷の字が用いられている。